小値賀島では、消防署の他に、一般の人で形成された消防団があります。
地区ごとに、現在、全10分団で構成されており、多くの男性が消防団員として地域のために活動しています。
さらに小値賀島には女性消防団ラッパ隊もあります。こちらも一般の女性で結成されています。
消防団では定期的に機械点検や訓練を行い、年末には夜警活動も行われます。
みなさん仕事を持ちながらの活動ですので、かなりハードです。
消防団の活動が一般の人の目にも触れる晴れやかなイベントが
毎年1/6に行われる「出初式」です。
全分団、団員が集結して
式典、機械点検~外に移動してパレード、一斉放水が行われます。
パレードには子どもからお年寄りまで多くの島民が集まり、声援を送ります。
いつもとは違う制服姿のお父さんや知り合いを見る子どもたちは少し誇らしげに見えます。
幸い、災害が少ない小値賀島ではありますが
サイレンがなった際には、全員が仕事の手を止めて現場に駆けつけます。
どんな職種であっても、この時ばかりは消防団としての役割が最優先。
職場の人たちも心得ていますので、全力でサポートします。
無事に消火されたという放送が流れると島民全員が胸をなでおろします。
「何かが起きた時に、みんなが心配してくれる」
「たくさんの人が助けに来てくれて、力を尽くしてくれる」
島ではあたりまえのことですが、
世の中を見渡せば、とても貴重なことのように思えます。
島の安全は自分たちで守る、周りの人と助け合いながら生きていく。
島の子どもたちは小さな頃からそんな大人の背中を見て育ちます。
目をキラキラさせて行進を見ていた子どもたちが
自分が育った地区の消防団員となり島を守ってくれる日が来ることがとても楽しみです。
出初式は「今年も一年、安全に過ごせますように」とみんなが心から願う新年のイベントです。